仙ノ倉山北尾根をアタック

今年度の受験シーズンも終わり、趣味の1つである登山がいよいよ再開しました。
2023年3月12日(日)、新潟県と群馬県にまたがる谷川連峰「仙ノ倉山」に行ってきました。
仙ノ倉山には何度も登った経験がありますが、今回は「北尾根」という難度の高いルート。

山岳雑誌「岳人」が選定した、近代登山を代表する100ルートの1つです。
夏道は無く、ヤブが埋まった積雪期限定のルートなのです。


朝3時に起床し、湯沢町土樽の登山口より朝6時に登山開始。
1時間ほど雪で埋まった林道を歩き、そこからようやく尾根に取り付きます。
まずは「小屋場ノ頭」という小ピークまで、急斜面を400m登りました。

小屋場ノ頭(1182m)からはアイゼン&ピッケルという装備に変え、
谷底まで切れ落ちたナイフリッジや急斜面を慎重に越えていきます。

通常、こうした難度の高いルートには、前爪がついた12本爪アイゼンを
使用するのですが、この日は軽アイゼンしか持って行きませんでした。

12本爪アイゼンは重いため、荷物を軽くしようと横着をしたのです。
そのせいで、トラバースの際はスリップして斜面を転落しそうになり、
本当に怖い思いをしました。やっぱり横着はいけませんね。


11時02分、難所「シッケイノ頭(1740m)」を無事にパスし、緊張感から解放。
ザックを下ろし、手元のピッケルをじっくりと眺め、そして感謝をしました。
「ありがとう、おかげで助かったよ…」

実際、ピッケルが無かったら、この日の登山はどうなっていたか分かりません。

その後は広々した雪原、三ノ字ノ頭、そして仙ノ倉山まで
のんびりと撮影を楽しみながら登りました。

仙ノ倉山から先は、冷たい強風にさらされて難儀をしました。
平標山へ縦走し、さらにヤカイ沢の雪渓を下山路に選びました。
下山途中、14時すぎに風の無い場所でようやくランチ。
誰もいない山中で、この日の登山を振り返りながらラーメンをすすりました。

元橋の平標山登山口まで下山し、そこからバス&電車を乗り継いで、
最初の駐車場まで戻った頃には、すでに17時30分をまわっていました。